クリーニング工場の周辺住宅に対する振動トラブルを解決!
コンサルティング
クリーニング工場の振動トラブル相談例です。業務用大型洗濯機による周辺への振動問題を解決するため、ヤクモがコンサルティングを行い、簡易的な対策で近隣住宅の揺れ問題を解決出来ました。
課題
住宅街の近くに位置するクリーニング工場の場合、工場設備機械の大型化・大出力化に伴い、機械振動が原因で周辺建物へ大きな揺れが発生し、問題となるケースが多くなっています。A社工場においても、最新の大型洗濯機導入後、睡眠が取れないという周辺住民からのクレームが発生しました。
ヤクモでは、まず現状を把握するため、クリーニング工場と近隣住宅の振動を計測しました。近隣住宅の床振動を測定したところ、洗濯・脱水時の振動が地盤を介して伝わり、浅い睡眠に影響する65~70dBを上回る80dB以上の振動が発生していました(振動レベルの値)。更に詳細な周波数分析を行ったところ、洗濯時の振動と近隣住宅の建物が持っている固有振動数がほぼ一致する共振状態が発生し、周辺建物の揺れが大きくなっていることが明らかになりました。
対策にあたっては、下記1・2を満たすことを条件としました。
- 振動問題が発生している周辺建物の振動レベルを65dB以下にする
- 設備機器の位置を変更しない
対策
振動計測結果から、お客様と弊社で各種対策方法を検討し、最大限の効果が得られ且つコストのかからない対策案として、洗濯機モーターの回転数を調整することにしました。
結果
洗濯機モーターの回転数を調整することにより、対策後の周辺建物の振動レベルはいずれの場合も65dBを下回る結果となりました。基礎部補強や防振装置を設置することなく、近隣住戸への振動トラブルを解決することができました。このように、共振現象が原因で振動問題が発生している場合、ちょっとしたことで劇的に状況が変化することがあるのです。